身近にあるマグネシウム

 みなさんは 『マグネシウム』が私たちの生活とどのように関わっているか、ご存知でしょうか?
 『マグネシウム』= 「金属」という印象がありますが、私たちの身近なところには 【様々なかたちのマグネシウム】が存在しています。

 そもそも『マグネシウム』とは、地球上で8番目に豊富な元素と言われており、自然界では主に鉱石や海水・塩湖などに広く存在しています。
 その中でも海水中には 【マグネシウムイオン】として、塩化物イオン、ナトリウムイオンに次いで3番目に多く含まれており、海水から食塩を取ったあとに出てくる【苦汁(にがり・塩化マグネシウム)】は、豆腐の凝固剤として使われています。

 また体づくりやスポーツに必要な 【栄養素(ミネラル)】の一つとしても挙げられており、カルシウムと一緒に摂取することで骨や歯の形成、筋肉の収縮や神経の伝達などに関与していると言われています。ごはんやパン、豆類、ナッツ、緑黄色野菜など様々な食材に含まれており、バランスの取れた食事を心がけることで、自然に摂取することができる栄養素です。

 さらに医薬品としても使用されており、【酸化マグネシウム】は体にやさしい緩下剤としても使われたりしています。

 もちろん【金属】としても様々な場面で使用されており、中学校の理科で「 【マグネシウムリボン】に火をつけると、炎と白い光を発して燃える」という実験がありますが、空気中で加熱すると激しく燃える性質から、舞台演出や花火に使われており、古くは写真撮影時のフラッシュとしても使われていました。

 また 【マグネシウム合金】とした場合の「軽くて丈夫」という特徴から、燃費改善のために車やバイクのエンジン・ホイールに、耐久性向上のためにカメラやスマートフォンのボディ部分に使われていることがあります。

 このようにマグネシウムは、様々なかたちで私たちの生活と深く関わっているのです。